*****冬〜彼女が雪になった日〜*************

その日はいつにもまして寒くて。
滅多に降らない雪が僕の街にも舞い降りていた。

今年もあと少しとなったある日。
僕は彼女に逢いに行った。
寒かったけど、2人で雪の降る街並みを歩いた。

ある時、彼女がこんなことを聞いてきた。
『ねぇ。雪が溶けると何になると思う?』
不思議な感じがした。
でも、僕には水になるとしか他に答えが思い浮かばなかった。
そのまま、返事を返すと、彼女はこう答えた。

『わたしはねぇ、春が来ると思うの。』

その時の彼女の溢れんばかりの笑顔を僕は忘れない。
雪が溶け、少しずつ訪れる春を
心を弾ませて待ち望んでいるかのような、
とても、とても、素敵な笑顔だった。

………………

それから幾つかの春がおとずれ、その年にまた雪が積もり…
そんな光景が何度も続いた…

あれから数年。。

今、僕は春になると聞いた同じ場所に来てみた。
そこにはもう、彼女の姿はなく。
ただ、あの日と同じように雪が降っていた…

そう、彼女はあの日、雪になった。
僕と、春に目覚める前の冷たい雪だけを残して。

僕の眼から、大粒の涙がこぼれた。
彼女が残してくれた雪の舞い降りる空を見つめながら…

街の中心で、静かに涙を流した。。 彼女が雪になった場所で…


Dreamer2初作品。
何となく、書いてる時期が冬であったのと、
最近、読んだ本に感化されて、こんな感じに
なりました。
パクリといえば、パクリです。ごめんなさい。

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